こんにちは、もここです。
今日は昨日の続きを書いていきたいと思います。
「認知症とコロナ①」をご覧になられていない方は、まずはこちらを読んでいただけると分かりやすいかな思います。
www.nurse-mococo.blog
コロナ病棟で認知症を進行させないための対策
- 自尊心を傷つけないような関わり。
- 治療における苦痛は最小限にとどめるようにする。
- 家族と面会ができないため、電話・テレビ電話で話す機会を増やす。家族に手紙を送ってもらう。嗜好品などの差し入れをしてもらう。
- 日にち・時間の感覚をつけるための工夫。昼夜逆転とならないように日中覚醒を促す。
- 生きがい・楽しさが見つけれない患者さんに対して、昔の自慢話やお仕事の話などしてもらう。単純な作業を依頼し、取り組んでもらう。
- 筋力低下予防のため、ベッド上のリハビリを看護師でおこなっていく。
自尊心を傷つけない
看護師は個人防護具を装着して患者さんとコニュニケーションを図るため、患者さんからは、「表情が見えない」「声が聞こえにくい」などから看護師の説明を間違って理解したりすることも多いと思います。
- 患者さんの間違いを頭ごなしに否定・注意せず、まずは患者さんの視野に入って話しかけ、ゆっくり、はっきりと声かけするようにする。
- 話を単純にして、順を追って、1つずつ説明していく。
- わかる言葉で説明し、敬語で接する。
- 感情に働きかける(ほほ笑み、うなずき)
治療における苦痛は最小限に
- 点滴は24時間持続とならないよう、夜間は点滴を外して過ごしてもらう。
- 吸引時は恐怖を与えないよう、短時間で実施する。
入院生活による不安を少しでも軽減する
- ご家族と面会ができないため、電話で声を聞いてもらう。
- スマートフォンを持っている患者さん・ご家族ならテレビ電話ができるよう設定する。→患者さん、ご家族さん共にスマホを持っていないことが多く、なかなか実現できていない。
- ご家族からの手紙はとてもと喜ばれる。
- コロナで入院中の患者さんは、よっぽどの事がない限り食事制限はないので、ご本人が食べたいものを食べてもらう。
昼夜逆転にさせない
- 入院後でもいいので、ご家族にカレンダー・時計を持ってきてもらう←これ本当に大事なアイテムです!
- ご家族が時計など持ってこれないときは、患者さんの部屋にいくたびに時間を伝え、日中は必ずカーテンを開け、電気をつける。夜間はカーテンを閉め、電気を消し、生活にメリハリをつける。カレンダーはネットからプリントアウトしたものをお渡しし、毎日日にちの確認を患者さんと一緒におこなう。
- 日中覚醒を促すために、塗り絵や折り紙をおこなってもらう。
楽しさ・生きがいを見つける
- 昔話を傾聴する。昔話をしてもらうと表情が生き生きとされる患者さんも多いです。長時間コロナの患者さんのところに行って会話するのは感染面でどうなの?と思われる方もいてると思いますが、私個人の意見としては、自分は個人防護具でフル装備していて、患者さんにはマスクを装着してもらうことで感染リスクは低いと考えています。(もちろん、比較的症状が落ち着いている患者さん対象です)
- 看護師が依頼した作業をおこなってもらい、それに対して感謝の意を述べる。それだけで患者さんは「誰かの役に立った」と満足され、社会的欲求を満たすことにつながるのではないかと考えています。
筋力低下を予防する
- コロナ病棟にはPT(理学療法士)はこないです。看護師でもできる簡単なリハビリをベッド上でおこなうことはすごく大切だと思っています。
明日は対策の中でもなかなか実現できていない「家族とテレビ電話で話す」について考えたいと思います。